カラーをする時間を、毛先を整える時間へ。カラサポ独自ハーブカラー配合の考え方【中津市】

ラフェ・クレールでカラーをしたお客様から、なぜか髪がサラサラになると感じていただくことがあります。色だけでなく、触れたときの違いにも気づいていただけるのは、美容師としてうれしいことです。

その背景には、毛先に必要以上の脱色を繰り返さないこと、ハーブカラーの特性を生かすこと、独自のトリートメント水と施術設計を組み合わせることが関係していると考えています。

大分県中津市のラフェ・クレールでは、髪質改善カラー「カラサポ」を通して、カラーをする時間そのものを、これからの毛先を考える時間にしたいと思っています。今回は、サラサラ感や艶・まとまりを大切にする理由を、日々の接客経験と毛髪の仕組みからお話しします。

茶色のロングヘアと、酸化処理・処理環境・補修保護・艶について示したカラサポの説明図
カラサポの考え方を表したAI生成の説明用イメージです。実際のお客様の髪や施術結果を撮影した写真ではありません。図の考え方を、本文では3つの工夫に整理しています。

先に答え|サラサラ感には、髪の表面と施術の組み合わせが関係します

指がすっと通ること、毛先がやわらかく感じられること、乾かした髪がまとまること。お客様が感じる「サラサラ」は、こうしたいくつかの感覚が重なったものだと思います。

髪の外側には、うろこ状に重なる「キューティクル」があります。花王の毛髪構造の解説や毛髪表面の補修技術に関する研究紹介では、表面の状態がなめらかさや指通りに関わることが説明されています。表面をコンディショニングし、髪同士の摩擦や引っかかりを抑えることは、扱いやすさを考えるうえで大切です。

手触りと艶は、つながっていても同じものではありません

艶は光の反射によって見えます。花王の「髪のツヤ」の解説によると、表面がなめらかで毛流れがそろうと、反射光がきれいに並びます。乾かし方や髪のうねりも、艶の見え方に関わります。

だから当店では、色の仕上がりと一緒に、指通りや毛先の収まりも見ています。カラー剤だけでなく、髪の状態に合わせた塗り分け、補修・保護、仕上げまでをひと続きの施術として考えています。

理由①|必要以上の脱色を毛先へ繰り返さない

アルカリカラーは、髪を明るくできる大切な技術です

一般的なアルカリカラーは、染料やアルカリ剤を含む1剤と、過酸化水素を含む2剤を混ぜて使います。アルカリ剤が髪を膨らませて成分を入りやすくし、過酸化水素が髪の色素であるメラニンを脱色すると同時に、染料の発色を助けます。

これは、黒い髪を明るくしながら好みの色を表現できる、有用な仕組みです。ラフェ・クレールでも、根元に明るさが必要なときなどにはアルカリカラーを使っています。仕組みは日本化粧品工業会のヘアカラー解説、1剤・2剤の構成や毛髪への影響はデミ コスメティクスの研究紹介でも確認できます。

根元と毛先では、今回必要な仕事が違います

一方、以前のカラーで十分に明るくなった毛先を、少し落ち着いた色にしたい場合はどうでしょう。必要なのは、さらに明るくすることよりも、今ある明るさを利用して色味や濃さを整えることです。

明るくする必要がある部分には、そのためのカラーを。色を補うことが必要な部分には、その目的に合ったカラーを。この使い分けがカラサポの土台です。毛先に脱色を伴う酸化処理を重ねすぎない選択が、これからの手触りを大切にすることにつながると考えています。

カラサポ公式サイトでも、繰り返すカラーによる毛先の負担への問題意識と、根元のアルカリカラー・毛先のハーブカラーを組み合わせる考え方を紹介しています。希望色、現在の明るさ、過去の施術履歴をもとに配合を考え、その判断を再現しやすくする仕組みまで含めたものがカラサポです。

塗り分けの具体例は、白髪染めで根元と毛先の薬剤を使い分ける理由でもご紹介しています。

理由②|ナチュラルハーブカラーで毛先のコンディションも考える

当店が毛先の色を整える選択肢として使うナチュラルハーブカラーは、粉末タイプの染毛剤です。複数の色を組み合わせて、お客様の希望と今の髪色に合わせた色を作ります。

メーカー公式の製品説明では、アルカリ剤・過酸化水素を使用せず、植物性タンパク質による毛髪ケアや、ハーブによるうるおい・ツヤへの配慮が紹介されています。当店はこの製品の特徴を、毛先を染めながらコンディションも考えるために生かしています。

ただし、髪を脱色して明るくする「トーンアップ」はできません。これは、明るさが足りている毛先の色を整えたい場面では選ぶ理由になりますが、これから明るくしたい髪には別の方法が必要です。

一般的なアルカリカラー、ナチュラルハーブカラー、カラサポは、同じ種類のものを並べた優劣の比較ではありません。前の2つは染毛剤の特徴、カラサポはそれらを髪の場所や状態に合わせて組み合わせる施術の考え方です。

理由③|ラフェ・クレールは、混ぜる水と施術全体にこだわっています

接客の中で驚いたのは、当店のカラーも、チューブからカラー剤を出して混ぜるだけだと思われているお客様が多かったことです。普段見えにくい調合の工程までは、十分にお伝えできていなかったのだと思います。

実際には、毛先に使うハーブカラーの色を粉末から組み立て、水分を加えて塗りやすいペースト状にしています。カラサポには通常の配合に加え、当店で「再生カラー」と呼んでいる独自配合があります。この独自配合では、粉末に加える水分にも、当店独自のトリートメント水を使っています。

ボウルの粉末に透明な水分を注ぎ、横に複数の粉末と刷毛を置いた調合イメージ
粉末へ水分を加える工程のAI生成イメージです。実際の使用材料や当店独自のトリートメント水を撮影した写真ではありません。

なお、メーカーの標準レシピも専用のO2ウォーターを使う設計です。一般的なハーブカラーは必ず水道水で作る、という意味ではありません。メーカーの製品設計と、当店独自のトリートメント水・施術上の工夫は分けてお伝えしています。

当店が大切にしているのは、色を作る工程から、指通り・やわらかさ・まとまりにも向き合うことです。複数の補修・保護の要素を組み合わせ、摩擦や引っかかりが気になる毛先のコンディションを整えることを目指しています。水だけをサラサラ感の原因と考えるのではなく、薬剤の選択や塗り分けと合わせて設計しています。

この独自配合は、色がきれいに出るか、仕上がりが硬くならないか、柔らかさや艶はどうか、繰り返し施術した毛先はどう変わるかを見ながら工夫してきました。大切なのは、成分の名前よりも、染めた色を楽しみながら毎日の髪を扱いやすくしていくことです。

ダメージ履歴のある毛先を、処理環境から考える

この独自配合では、毛先を毛髪に配慮した弱酸性領域で扱う設計も大切にしています。pHは酸性・アルカリ性の度合いのことです。ブリーチ毛を異なるpH環境で比較した2020年の毛髪研究では、条件によってタンパク質の状態や水分の取り込み方などが変わることが報告されています。これは、毛先を扱う環境にも目を向けるための一般的な知見です。

調合の工程については、ラフェ・クレールが「混ぜる水」にまでこだわる理由で詳しくご紹介しています。

言葉だけでは伝わりにくかった、カラーの工夫

当店のカラーをよく理解してくださっていた常連のお客様が、博多へ引っ越されたことがありました。移転先の美容室で当店のカラーについて説明したものの、うまく伝わらず、信用してもらえなかったと感じた、というお話を伺いました。

そのお話から私が感じたのは、施術方法を言葉だけで伝える難しさです。「ハーブカラーを使う」「トリートメントを混ぜる」という説明だけでは、どの部分に何を使い、今の明るさや履歴をどう見ているのかまでは伝わりません。

美容師によって扱う薬剤や施術の組み立て方はさまざまです。だからこそ、当店でも仕上がりを感じていただくだけでなく、何を大切にしているのかを分かりやすくお伝えしたいと思いました。

「トリートメント付きカラー」との違いは?

トリートメントによる指通りやまとまりのケアも大切です。そのうえでカラサポでは、まず今回の髪に必要なカラー処理を見極めます。不要な負担を増やさない工夫と、毛先を整える工夫を一緒に考える。そこを施術の出発点にしています。

毛髪研究と、当店での施術経験の関係

この記事の毛髪研究は、手触りや艶を考えるための一般的な仕組みを説明するものです。個々の成分や研究条件での結果が、カラサポの完成配合の効果を直接示すわけではありません。当店では、こうした知見を参考にしながら、お客様の実際の髪と次回来店時の状態を見て施術を考えています。

よくある質問

白髪染めでも、明るい髪色でも相談できますか?

はい。白髪の量や希望の色、今の明るさを見ながらご相談できます。ナチュラルハーブカラー自体には髪を明るくする働きがないため、必要な部分にはアルカリカラーなどを組み合わせます。根元から毛先まですべて同じ方法で染めるとは限りません。

ハーブカラーなら、アレルギーの心配はありませんか?

ナチュラルハーブカラーはジアミンを含むため、ジアミンアレルギーの方には使用できません。メーカーは使用前に毎回48時間のパッチテストを案内しています。過去にカラーでかぶれたことがある方は、予約時に必ずお知らせください。髪の手触りと皮膚アレルギーは別の話です。

「髪質改善」「再生カラー」は、どんな意味ですか?

当店では、カラー方法の見直しと補修・保護、カットやホームケアの積み重ねによって、艶・やわらかさ・扱いやすさを整えていく考え方としてお伝えしています。生物学的に髪を新品へ戻すという意味ではありません。仕上がりや変化の感じ方は、髪質や施術履歴によって異なります。

どんなトリートメント水を使っていますか?

色を整える工程で髪のコンディションも考えられるよう、当店独自に複数の要素を組み合わせています。独自技術にあたる具体的な商材名、成分構成、濃度、配合比率、調合方法は公開していません。お客様には、ご自身の髪にどのような施術を選ぶのかをお伝えします。

カラサポ全体について知りたい方へ

カラサポの基本的な考え方、
白髪染めやハーブカラー、
実際の施術については
こちらのページでまとめています。


中津市の髪質改善カラー「カラサポ」について詳しく見る

あわせて読んでほしい記事

なぜ白髪染めを繰り返すと、
毛先ほど負担が重なりやすいのかについては
こちらで詳しく解説しています。


白髪染めを繰り返すと毛先がパサパサ・チリチリするのはなぜ?

実際に長期間カラーを続けているお客様の髪を見ながら、
カラサポ全体の考え方を知りたい方はこちらをご覧ください。


髪をできるだけ傷ませずカラーを続けるには?50代女性を3年間追った実例

まとめ|カラーを続ける髪だから、未来の毛先まで考えたい

ラフェでカラーをするとサラサラになると感じていただく背景には、毛先の不要な脱色を避けること、ハーブカラーの特性を生かすこと、トリートメント水と施術全体を工夫することが関係していると考えています。

施術当日の手触りだけでなく、次に来店されたときの毛先がどうなっているか。その確認を重ねることも大切にしています。ご自宅での乾かし方や、摩擦・熱への配慮も合わせて考えていきましょう。

年齢を重ねても、好きな髪色を楽しんでほしい

白髪を染めたい気持ちと、毛先の柔らかさや艶を大切にしたい気持ち。その両方に向き合える美容室でありたいと思っています。しっとりしたまとまりを求める方も、軽さやふんわり感を残したい方も、ご希望はそれぞれです。

年齢だけで方法を決めず、今の髪と、お客様がどんな仕上がりを心地よく感じるかを確かめる。ご自宅でも扱いやすく、次のカラーも楽しみにしていただける髪を、一緒に目指していきたいと思っています。

今日きれいに染まることと、半年後、一年後の髪を大切にすること。その両方を考えながら、好きな色を楽しんでいただきたいと思っています。

ご予約・カラーのご相談

白髪染めを続けながら毛先の手触りも大切にしたい方は、ラフェ・クレールの髪質改善カラー「カラサポ」をご覧ください。今までのカラーやブリーチ、縮毛矯正の履歴も伺い、ご希望に合う方法を一緒に考えます。

ご予約はお電話のみで承っています。
0979-53-9922
ラフェ・クレール|大分県中津市宮夫281-5

LINE・SNSからのご予約やお問い合わせは受け付けておりません。


この記事を書いた美容師

La Fee Claire(ラフェ・クレール)代表。

20歳から美容師として、
カラー、
くせ毛、
縮毛矯正、
年齢による髪質変化と向き合ってきました。

一回の施術直後だけではなく、
次回来店時、
半年後、
数年後の毛先まで確認しながら、
施術方法を検証しています。

この記事では、
当店での実際の施術経験と、
一般的な毛髪科学として研究されている内容を
同じものとして扱わないように分けて記載しています。

参考にした一次情報・研究

白髪染めは根元と毛先に同じ薬を使う必要がある?ブリーチ毛の実例で分かる「塗り分け」の考え方【中津市】

「白髪染めやカラーって、
根元から毛先まで同じ薬を塗るものじゃないの?」

そう思っている方は、
かなり多いと思います。

でも私は、
根元と毛先をいつも同じ髪として考えているわけではありません。

理由はとても簡単です。

根元は、
最近生えてきた髪。

毛先は、
これまで何度もカラーやブリーチなどを経験してきた髪だからです。

今回は、
誰にでも分かる言葉で、

「なぜ根元と毛先でカラーを分けることがあるのか?」

を、
実際のお客様のカラー写真を見ながら説明します。

なお、
今回ご紹介するお客様は白髪染めではなく
おしゃれ染めの実例です。

ただ、
「根元と毛先では髪の履歴も、カラーに求める役割も違う」
という考え方は、
白髪染めを続けている方にも共通する大切な部分です。

先に答え|根元と毛先に同じ薬を使う必要はある?

答えは、

必ずしも同じ薬を使う必要はありません。

ただし、

「根元と毛先は絶対に分けなければいけない」

という意味でもありません。

髪の状態や希望する色によっては、
一つのカラー設計で全体を染めることもあります。

大切なのは、

「今、この部分の髪に何が必要なのか?」

を考えることです。

実際、
カラー剤メーカーが公開しているプロ向けレシピでも、
根元と中間〜毛先で薬剤の強さを変えるケースと、
塗り分けずに染めるケースの両方があります。

つまり、
「いつでも全部同じ」
でも、
「いつでも必ず別」
でもありません。

髪を見て決める。

これが基本だと私は考えています。

根元と毛先ではカラーの役割が違う

今回のようなカラーを、
もっと簡単に考えてみます。

根元は、
新しく伸びてきた髪です。

今回のお客様の場合、
根元には
希望する明るさと色味を作る
という仕事があります。

一方、
毛先はすでにブリーチされていて、
十分に明るくなっています。

つまり毛先には、
さらに明るくすることよりも、

「今ある明るさを利用しながら、
抜けている色味を整える」

という仕事があります。

誰にでも分かるように言うと

根元は、
「明るさと色を作りたい場所」。

毛先は、
「すでにある明るさを使って、色を整えたい場所」。

同じ頭に生えている髪でも、
やってほしい仕事が違うのです。

実例|ブリーチ履歴のある毛先をショコラへ

今回のお客様の希望は、

明るさは10〜11トーン。

色味は「ショコラ」で全体を統一。

というものでした。

施術前を見ると、
根元と毛先ではかなり状態が違います。

特に毛先には
過去のブリーチ履歴があり、
明るく色が抜けています。

ブリーチ履歴で明るく抜けた毛先と根元の状態が分かるカラー施術前の左後ろ
施術前・左後ろ。根元と、ブリーチ履歴で明るくなった毛先では状態が大きく違います。
ブリーチ履歴で明るく抜けた毛先と根元の状態が分かるカラー施術前の右後ろ
施術前・右後ろ。同じ頭でも、根元と毛先では今回のカラーに必要な役割が違います。

この毛先を見て、

「茶色にしたいなら、
茶色のカラー剤を塗ればいいのでは?」

と思うかもしれません。

ところが、
ブリーチ履歴のある髪は
それほど単純ではありません。

なぜブリーチ毛の色合わせは難しいの?

ブリーチは、
髪の中にある色素を減らして
髪を明るくします。

ただし、
変わるのは色だけではありません。

研究では、
ブリーチ処理によって
髪の表面にあるキューティクルや、
内部の構造にも変化が起こることが確認されています。

つまり、
ブリーチした毛先は
単純に

「普通の髪が明るくなっただけ」

ではありません。

髪の中に残っている色。

どこまで明るくなっているのか。

過去に何回ブリーチしたのか。

どの程度ダメージしているのか。

どんな色が残っているのか。

そこへ、
最終的にどんな色を入れたいのか。

いくつもの条件を一緒に考える必要があります。

「ショコラ」という色を作る場合も同じです

例えば、
明るく抜けた髪に
単純にブラウンを乗せれば、
必ず希望通りのショコラになるわけではありません。

髪に残っている黄色やオレンジなどの色と、
これから入れる色が混ざるからです。

絵の具を想像すると、
少し分かりやすいと思います。

真っ白な紙へ茶色を塗る場合と、
黄色やオレンジが残っている紙へ
同じ茶色を塗る場合では、
見える色が変わります。

髪も、
考え方としては似ています。

そのため、
必要に応じて反対側の色、
いわゆる
「補色」
も考えながら色を組み立てます。

ナチュラルハーブカラーの公式カラーチャートにも、
レッド、
イエロー、
ブルー、
パープルなどの色と、
補色関係を利用して色味を抑える考え方が示されています。

ただし、
ラフェ・クレールで使用している
具体的な配合比率やカラー計算は
独自の技術部分になるため公開していません。

なぜ毛先にナチュラルハーブカラーを選んだのか

ここで、
もう一つ大切なことがあります。

なぜ今回、
ブリーチ履歴のある毛先に
普通のアルカリカラーではなく、
ナチュラルハーブカラー
を選んだのか。

理由は、
今回の毛先に
「これ以上明るくする仕事」が
必要なかったからです。

今回のお客様が希望された明るさは、
10〜11トーン。

毛先はすでにブリーチによって、
今回希望されている10〜11トーンを作るうえで
十分な明るさがありました。

つまり毛先に必要だったのは、
さらに明るくすることではありません。

今ある明るさを利用しながら、
抜けている色を補い、
ショコラという色味へ整えること。

これが、
今回の毛先に必要な仕事でした。

ナチュラルハーブカラーの特徴

メーカー公式では、
ナチュラルハーブカラーは
アルカリ剤と過酸化水素を使用しないカラーとして紹介されています。

そのため、
髪をさらに明るくする
「トーンアップ」はできません。

でも今回の毛先は、
すでに今回の希望色を作るために十分な明るさがあります。

だから私は、
この特徴が今回の毛先に合っていると考えました。

なお、ナチュラルハーブカラーにはジアミンが含まれています。
「天然成分が多い=アレルギーの心配がない」という意味ではありません。
メーカーも使用前の皮膚パッチテストを案内しています。

誰にでも分かるように言うと、

もう十分に明るい髪を、
もう一度明るくする必要はない。

ということです。

必要なのは、
明るさを作ることではなく、
色を整えることです。

もう一つの理由は「色を組み立てられること」

ナチュラルハーブカラーには、
ブラウンやベージュだけでなく、
レッド、
オレンジ、
イエロー、
グリーン、
ブルー、
パープルなどの
ニュアンスカラーがあります。

メーカー公式でも、
補色関係を利用して
不要な色味を抑える考え方が示されています。

これは、
今回のようなブリーチ履歴のある毛先では
とても重要です。

ブリーチした髪には、
黄色やオレンジなど、
その時の髪によって
さまざまな色が残っています。

そこへ、
ただ「茶色」を塗れば
必ずショコラになるわけではありません。

今残っている色を見て、
必要な色を足し、
いらない色を抑える。

そのため私は、

「完成された色を選ぶ」
というより、
「その毛先に必要な色を組み立てる」

という考え方で施術しています。

ここは大切なので補足します

ナチュラルハーブカラーが
すべての髪に一番良い、
という意味ではありません。

髪を明るくしたい場合には、
アルカリカラーだからできる仕事があります。

今回は、
毛先にすでに十分な明るさがあり、
「明るくすること」より
「色を整えること」が必要だったため、
私はナチュラルハーブカラーが
この毛先には適していると判断しました。

そして、
この考え方こそが
カラサポで大切にしている

「必要なところに、
必要な役割だけを与える」

という考え方につながっています。

ナチュラルハーブカラーの製品特徴や色設計については、
メーカー公式情報も参考にしています。


ナチュラルハーブカラー公式|製品の特徴


ナチュラルハーブカラー公式|カラーチャート・補色について

今回、根元と毛先をどう分けたのか

今回の施術では、

根元

ナシードカラーを使用。

希望する10〜11トーンへ向けて、
根元に必要な明るさと色味を作ります。

根元には
「明るさを作る」という役割があります。

毛先

ナチュラルハーブカラーを使用。

毛先はすでにブリーチによって、
今回希望されている10〜11トーンを作るうえで
十分な明るさがあります。

そのため、
さらに明るくすることを目的にするのではなく、
現在の明るさを利用しながら
ショコラの色味へ整えていきます。

毛先には
「明るさを作る」より、
「色を整える」という役割を持たせています。

ここが、
今回一番伝えたいところです。

根元と毛先までカラーする。

でも、根元と毛先へ同じ仕事をさせるわけではない。

同じ頭だからといって、
同じ薬剤、
同じ強さ、
同じ考え方でなければならない理由はありません。

仕上がり|10〜11トーンのショコラへ

仕上がりがこちらです。

根元と毛先でカラー方法を分けながら、
全体では
10〜11トーンのショコラ
として見えるように整えています。

根元はナシードカラー、毛先はナチュラルハーブカラーで10〜11トーンのショコラに整えた左後ろの仕上がり
施術後・左後ろ。根元はナシードカラー、毛先はナチュラルハーブカラーで色を整えています。
根元とブリーチ履歴のある毛先を別のカラー設計で10〜11トーンのショコラに整えた右後ろの仕上がり
施術後・右後ろ。根元と毛先を別々に考えながら、全体の色味をショコラへ統一しています。

写真を見ると、
明るく抜けていた毛先が
全体の色へなじんでいることが分かると思います。

ただ暗くしたかったわけではありません。

希望は、
10〜11トーンという明るさを残したショコラ
です。

暗くしすぎても違います。

明るすぎても違います。

赤すぎても、
黄色すぎても、
今回の希望とは違います。

だからこそ、
現在の毛先の状態を見て
色を組み立てています。

ブリーチ履歴のある毛先を根元と別のカラー設計で10〜11トーンのショコラに整えたビフォーアフター
今回のビフォーアフターを見やすくまとめた比較用デザインです。施術状態の確認には、上に掲載している元の実写真4枚をご覧ください。

「難しいカラー」とはどういう意味?

今回のような、
ブリーチ履歴のある毛先を
明るさを残しながら自然なブラウン系へ整える施術は、
判断することが多いカラーです。

ただし、

「できる美容師がほとんどいない」

とまで私は言いません。

何%の美容師ができるのかを調べた
信頼できる統計があるわけではないからです。

一方で、
技術的に考えることが多いのは事実です。

例えば、

・現在の明るさ

・ブリーチの回数や履歴

・残っている黄色やオレンジなどの色

・毛先のダメージ状態

・どのくらい色が入りやすい状態なのか

・希望する最終的な明るさ

・希望色を作るために必要な色と補色

などを同時に考えます。

研究でも、
ブリーチによって毛髪の表面や内部構造が変化することが確認されています。

また、
カラーを繰り返すことによって、
キューティクル表面の変化や
髪の物理的な性質に変化が生じることも報告されています。

そのため、
ブリーチ履歴のある毛先を
単純に

「今の色が明るいから、茶色を足せばいい」

とだけ考えるのではなく、
髪の履歴まで見て判断する必要があります。

カラサポで大切にしている考え方

今回の実例は、
ラフェ・クレールで行っている
カラサポの考え方が分かりやすく出ています。

カラサポでは、

必要なところに、
必要な役割だけを与える。

ということを大切にしています。

毛先までカラーはします。

でも、

「毛先までカラーする」

ことと、

「根元と同じアルカリカラーを
毎回毛先まで重ねる」

ことは、
私の中では同じではありません。

根元には根元の役割。

毛先には毛先の役割。

そして今回のように、
過去のブリーチ履歴があるなら
その履歴も含めて考える。

一回のカラー直後だけではなく、
次回、
半年後、
数年後の毛先まで考える。

それが、
カラサポの中心にある考え方です。

白髪染めでも考え方は同じ?

今回のお客様は
おしゃれ染めでした。

では、
白髪染めには関係がないのでしょうか。

私はそうは考えていません。

白髪染めでも、
根元と毛先では状態が違います。

例えば、
根元には新しく伸びてきた白髪があります。

そこには、
白髪を染めるという仕事があります。

一方、
すでに何度も染められている毛先は、
白髪をもう一度ゼロから染める場所ではありません。

色が抜けているのか。

明るさは足りているのか。

今回、本当にアルカリによる明るさが必要なのか。

そこを考えることが大切です。

つまり、

白髪染めだから毎回、
根元から毛先まで同じ薬剤でなければならない、
というわけではありません。

ただし、
毛先の状態や希望色によっては
同じ薬剤設計が適している場合もあります。

だからこそ、
決めつけずに髪を見ます。

以前の記事でも「根元と毛先の履歴」について解説しています

白髪染めを繰り返した時に、
なぜ毛先ほどダメージが重なりやすいのかについては、
こちらの記事で詳しく説明しています。


白髪染めを繰り返すと毛先がパサパサ・チリチリするのはなぜ?

「できるだけ髪を傷ませずカラーを続ける」
というカラサポ全体の考え方については、
こちらの長期症例もご覧ください。


髪をできるだけ傷ませずカラーを続けるには?50代女性を3年間追った実例

まとめ|今の髪に必要なことを考える

根元と毛先。

同じ人の髪ですが、
これまで経験してきたことは違います。

今回のお客様も、
根元とブリーチ履歴のある毛先では
状態が大きく違いました。

そこで、

根元はナシードカラー。

毛先はナチュラルハーブカラー。

それぞれに役割を分け、
希望する
10〜11トーンのショコラ
へ整えました。

大切なのは、

「何を塗るか」だけではなく、
「なぜ、その部分にそれを使うのか」

だと思っています。

今日だけきれいに染まればいいのではなく、
これから先もカラーを続ける髪だからこそ、
毛先の未来まで考える。

ラフェ・クレールでは、
その考え方を大切にしています。

ご予約について

ラフェ・クレールのご予約は、
お電話のみ
で承っています。

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ブリーチ、
白髪染め、
縮毛矯正など、
これまでの髪の履歴が複雑な方も、
まず現在の髪を確認します。

できること、
難しいことを分けたうえで
施術方法をご提案します。


美容師の方へ|カラサポについて

今回のようなカラーでは、
単純に色番号を一つ選ぶだけではなく、
髪の明るさ、
残っている色、
履歴、
希望色を見ながら
判断する必要があります。

カラサポでは、
こうした複雑なカラー計算や判断の一部を
仕組みにしていく開発も続けています。

美容師の感性や最終判断をなくすのではなく、
複雑な計算部分を支え、
スタッフでも判断しやすくしていく。

それが、
カラサポ事業の目的の一つです。


美容師向け「カラサポ」について詳しく見る


この記事を書いた美容師

La Fee Claire(ラフェ・クレール)代表。

20歳から美容師として、
カラー、
くせ毛、
縮毛矯正、
年齢による髪質変化と向き合ってきました。

カラーでは、
一回の仕上がりだけを見るのではなく、
次回来店時、
半年後、
数年後の毛先まで確認しながら
施術方法を検証しています。

今回掲載した写真も、
実際にラフェ・クレールで施術した
お客様の記録です。

参考にした一次情報・毛髪研究

今回の記事では、
実際のお客様の施術記録と、
メーカーが公開しているプロ向け情報、
毛髪研究を分けて確認しています。

・ナプラ公式「NASEED COLOR」製品情報・プロ向けカラーレシピ

・ナチュラルハーブカラー公式「PRODUCTS」「お客様ご提案フロー」

・The physical and chemical disruption of human hair after bleaching – studies by transmission electron microscopy and redox proteomics

・Quantifying the effects of repeated dyeing: Morphological, mechanical, and chemical changes in human hair fibers

なお、
研究で分かっている一般的な毛髪の性質と、
ラフェ・クレールで実際のお客様を見ながら行っているカラー判断は、
同じものとして扱わないよう区別して記載しています。