カラーをする時間を、毛先を整える時間へ。カラサポ独自ハーブカラー配合の考え方【中津市】

「カラーをすると、また毛先が傷むのでは?」

「髪質改善カラーって、
普通のカラーと何が違うの?」

「トリートメントを混ぜているだけ?」

カラーを繰り返している方から、
こうした疑問をいただくことがあります。

ラフェ・クレールのカラサポでは、
ただ髪色を変えるだけではなく、

カラーをする時間そのものを、
これからの毛先を考える時間にする。

という考え方を大切にしています。

ただし最初に、
とても大切なことをお伝えします。

カラサポは、
傷んだ髪を生物学的に元の健康毛へ戻す技術ではありません。

また、
「絶対に傷まない」
「一度で髪が完全に修復する」
というものでもありません。

では、
なぜ実際にカラサポを続けているお客様の中に、
毛先の艶やまとまり、
扱いやすさの変化を感じる方がいるのでしょうか。

今回は、
当店の独自配合そのものを公開するのではなく、

「どんな考え方で設計しているのか」

を、
現在の毛髪研究で分かっていることと、
実際の施術経験を分けながら、
誰にでも分かる言葉で説明します。

カラーをする時間を毛先を整える時間へというカラサポ独自ハーブカラー配合の考え方
カラサポ独自ハーブカラー配合の考え方をまとめた解説用イメージです。実際のお客様の症例写真ではありません。

先に答え|カラサポ独自配合は何を目指している?

一言でいうと、

必要以上の負担をできるだけ増やさずに色を整えながら、
毛先の艶・柔らかさ・まとまり・扱いやすさを整えていくこと。

を目指しています。

ここで大切なのは、

「傷ませてから、
後でたくさん補修すればいい」

という考え方だけではないことです。

まず、
今回のカラーで本当に必要な処理は何なのか
を考えます。

例えば、
すでに以前のカラーやブリーチによって
十分に明るくなっている毛先。

その毛先を、
今回は少し落ち着かせたい。

あるいは、
色味だけを変えたい。

その場合、
毛先をもう一度さらに明るくする必要はありません。

そこでカラサポでは、

「色を変えるために必要のない処理まで、
毎回毛先へ繰り返さない」

ところから考えます。

必要以上の酸化処理を減らし弱酸性領域や補修保護を組み合わせ艶とまとまりを目指すカラサポの4つの考え方
カラサポで大切にしている4つの考え方をまとめた解説図です。

① 必要以上の酸化処理を毛先へ繰り返さない

一般的な酸化染毛剤は、
黒髪を明るくできる優れたカラー剤です。

髪を明るくするときには、
髪の中にあるメラニン色素を減らしながら、
同時に染料を発色させます。

これは、
黒い根元を明るくしたい場合には
とても大切な働きです。

つまり、
アルカリカラーが悪いわけではありません。

必要な場所には、
必要な働きです。

では、
すでに十分明るくなっている毛先はどうでしょうか。

希望する明るさよりも、
すでに毛先の方が明るい場合、

必要なのは
「さらに明るくすること」ではありません。

必要なのは、

今ある明るさを利用して、
希望する色と濃さへ整えること。

です。

カラサポでは、
こうした毛先に対して、
必要以上の酸化処理を繰り返さないことを
最初の土台にしています。

私は、
この部分が最も大切だと考えています。

どれだけ補修成分を使っても、
毎回その前に必要のない負担を増やしていたら、
毛先を長くきれいに保つことは難しくなるからです。

② ダメージ履歴のある毛先を穏やかな環境で扱う

カラサポの独自配合では、
すでにカラーやブリーチなどの履歴がある毛先を、
毛髪に配慮した
弱酸性領域
で扱う設計を採用しています。

ここも、
誤解してほしくない部分があります。

弱酸性だから、
傷んだ髪が元通りになるわけではありません。

一度傷んだ毛髪が、
弱酸性にするだけで
新品の髪へ戻ることはありません。

一方で、
ブリーチによってダメージを受けた毛髪を
異なるpH環境で比較した研究では、
弱酸性側の特定条件で
毛髪タンパク質の構造的な状態が良好だったことが報告されています。

そのため私は、

すでに履歴のある毛先を、
必要もないのに再び強いアルカリ側へ傾けるのではなく、

できるだけ毛髪へ配慮した環境で色を整える。

という考え方に合理性があると考えています。

③ カラーと同時に補修・保護を考える

カラサポ独自配合では、
色を整えるだけでなく、

毛髪の表面や内部のコンディションを整えることを目的とした
複数の補修・保護成分も組み合わせています。

具体的な商品名、
メーカー名、
成分名、
配合比率については公開していません。

ただ、
考え方としては、

・傷んだ毛髪表面を整える

・摩擦や引っかかりを抑えやすい状態を目指す

・毛羽立ちを整える

・柔らかさやまとまりを整える

・カラー後の毛先を扱いやすい状態へ近づける

といった複数の目的を
一つのカラー工程の中に組み込んでいます。

つまり、

「カラー剤へ何か一つを足せば髪質改善になる」

という発想ではありません。

まず不要な負担を増やさない。

そのうえで、
カラーをしている時間に
補修・保護も重ねていく。

この順番を大切にしています。

④ なぜ艶・まとまりが変わって見えるの?

髪の艶は、
単純に一つの成分だけで決まるものではありません。

髪の表面が荒れていたり、
毛羽立っていたり、
一本一本の方向がバラバラになっていると、
光はさまざまな方向へ散ります。

すると、
髪は艶が少なく見えやすくなります。

反対に、

毛髪表面の凹凸や摩擦が整い、
髪の流れがそろってくると、
光が比較的そろった方向へ反射しやすくなります。

その結果、

艶が見えやすく、
まとまりのある髪に見える。

という変化が起こります。

カラサポでは、
この見た目だけを一時的に作ることだけを
目的にはしていません。

必要以上の酸化処理を減らすこと。

毛髪に配慮した環境で施術すること。

補修・保護を重ねること。

ホームケアや普段の摩擦・熱にも気をつけること。

こうした積み重ねによって、
数か月先の毛先の状態まで考えていきます。

普通の「トリートメント付きカラー」と何が違う?

ここは、
とても大切なところです。

私は、
トリートメントを否定していません。

トリートメントには、
指通りを整えたり、
摩擦を減らしたり、
柔らかさやまとまりを補う大切な役割があります。

ただ、
カラサポが最初に考えるのは、

「傷んだあとで何を補うか」だけではなく、
「そもそも今回、本当に必要な負担なのか?」

ということです。

例えば、
もう明るくする必要がない毛先なら、
必要以上の脱色作用を繰り返さない。

そのうえで、
必要な補修・保護を組み合わせる。

つまり、

予防する考え方と、
整える考え方を一緒にする。

ここが、
カラサポ独自配合を考えるうえで
大きなポイントです。

研究で分かっていること・まだ証明していないこと

この記事では、
ここを曖昧にしたくありません。

カラサポについて研究で分かっていることとまだ証明していないことを分けた解説図
既存研究で分かっている一般的な毛髪科学と、カラサポ独自配合そのものについてまだ証明していないことを分けています。

研究から説明できること

一般的な毛髪科学として、

・酸化処理が毛髪へ負担を与えること

・ダメージ履歴のある毛髪は、
処理環境によって構造や物性の影響を受けること

・毛髪へ吸着したり、
表面や損傷部のコンディションを整えたりする
補修・保護成分が存在すること

・毛髪内部や表面へ働きかける可能性が研究されている
コンディショニング成分が存在すること

などには、
それぞれ既存研究があります。

一方、まだ証明していないこと

カラサポ独自配合そのものについて、
大学や研究機関で
比較対照試験を行ったわけではありません。

そのため、

「この独自配合によって、
必ず毛髪強度が何%上がる」

「この配合を使えば、
誰でも同じ結果になる」

「髪の内部構造が完全に元通りになる」

といったことは言えません。

個々の成分について研究結果があったとしても、

それだけで、
カラサポ完成配合そのものの効果が
証明されたことにはなりません。

ここは、
実際の施術経験と、
研究で証明されていることを
分けて考えています。

「再生」という言葉について

ラフェ・クレールでは、
独自の配合の一部を
「再生カラー」と表現することがあります。

ただし、
ここでいう再生は、

一度傷んだ髪が、
生物学的に新品の髪へ戻る
という意味ではありません。

髪は、
皮膚の傷のように
自分自身で治癒する組織ではありません。

当店がこの言葉を使っているのは、

必要以上のダメージを増やしにくいカラーへ切り替え、

カラーをするたびに
毛先の補修・保護を積み重ね、

ホームケアやカットも含めて続けることで、

初回来店時より
艶、
まとまり、
柔らかさ、
扱いやすさが整い、

「髪が再生したように感じるほど、
見た目や手触りが変わった」

と感じるケースを実際に経験しているためです。

もちろん、
結果には個人差があります。

過去のカラー履歴、
ブリーチ履歴、
縮毛矯正履歴、
髪質、
長さ、
来店周期、
ホームケアなどでも変わります。

なぜ詳しい配合を公開しないの?

ここまで読んで、

「では、
何をどのくらい混ぜているの?」

と思われる方もいると思います。

カラサポでは、
具体的な商品名、
メーカー名、
成分名、
配合比率、
混合方法などは公開していません。

これは、
ただ秘密にしたいからではありません。

現在の毛先の明るさ。

過去のカラー履歴。

残っている色。

希望する明るさ。

希望する色味。

ダメージ状態。

これらを見ながら、
カラー全体を設計しているからです。

一つの商品や一つの成分だけが、
カラサポなのではありません。

髪の場所ごとに、
今、本当に必要な仕事を考えること。

そして、
その複雑なカラー判断を
再現しやすい仕組みにしていること。

そこまで含めて、
カラサポです。

カラサポ全体について知りたい方へ

カラサポの基本的な考え方、
白髪染めやハーブカラー、
実際の施術については
こちらのページでまとめています。


中津市の髪質改善カラー「カラサポ」について詳しく見る

あわせて読んでほしい記事

なぜ白髪染めを繰り返すと、
毛先ほど負担が重なりやすいのかについては
こちらで詳しく解説しています。


白髪染めを繰り返すと毛先がパサパサ・チリチリするのはなぜ?

実際に長期間カラーを続けているお客様の髪を見ながら、
カラサポ全体の考え方を知りたい方はこちらをご覧ください。


髪をできるだけ傷ませずカラーを続けるには?50代女性を3年間追った実例

まとめ|毛先の未来から逆算してカラーを考える

カラサポ独自ハーブカラー配合は、

「特別な成分を入れれば、
傷んだ髪が元通りになる」

という考え方ではありません。

まず、
必要以上の酸化処理を繰り返さない。

そして、
ダメージ履歴のある毛先を
できるだけ毛髪へ配慮した環境で扱う。

そのうえで、
補修・保護を目的とした複数の要素を組み合わせ、

カラーをする時間そのものを、
毛先のコンディションを整える時間として使う。

これが、
私たちの考え方です。

今日きれいに染まるだけではなく、
半年後、
一年後、
その先の毛先まで考える。

ラフェ・クレールでは、
そんなカラーを目指しています。

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この記事を書いた美容師

La Fee Claire(ラフェ・クレール)代表。

20歳から美容師として、
カラー、
くせ毛、
縮毛矯正、
年齢による髪質変化と向き合ってきました。

一回の施術直後だけではなく、
次回来店時、
半年後、
数年後の毛先まで確認しながら、
施術方法を検証しています。

この記事では、
当店での実際の施術経験と、
一般的な毛髪科学として研究されている内容を
同じものとして扱わないように分けて記載しています。

参考にした一次情報・研究

・日本化粧品工業会「髪の毛を染めるしくみ ―ヘアカラーリング剤―」

・Malinauskyte E, et al.
Effect of equilibrium pH on the structure and properties of bleach-damaged human hair fibers.
Biopolymers. 2020.

なお、
カラサポで使用している具体的な商材名、
メーカー名、
個別成分名、
配合比率、
混合方法については、
独自技術保護のため公開していません。

また、
個々の成分や一般的な毛髪研究の結果は、
カラサポ完成配合そのものの効果を
直接証明するものではありません。

白髪染めは根元と毛先に同じ薬を使う必要がある?ブリーチ毛の実例で分かる「塗り分け」の考え方【中津市】

「白髪染めやカラーって、
根元から毛先まで同じ薬を塗るものじゃないの?」

そう思っている方は、
かなり多いと思います。

でも私は、
根元と毛先をいつも同じ髪として考えているわけではありません。

理由はとても簡単です。

根元は、
最近生えてきた髪。

毛先は、
これまで何度もカラーやブリーチなどを経験してきた髪だからです。

今回は、
誰にでも分かる言葉で、

「なぜ根元と毛先でカラーを分けることがあるのか?」

を、
実際のお客様のカラー写真を見ながら説明します。

なお、
今回ご紹介するお客様は白髪染めではなく
おしゃれ染めの実例です。

ただ、
「根元と毛先では髪の履歴も、カラーに求める役割も違う」
という考え方は、
白髪染めを続けている方にも共通する大切な部分です。

先に答え|根元と毛先に同じ薬を使う必要はある?

答えは、

必ずしも同じ薬を使う必要はありません。

ただし、

「根元と毛先は絶対に分けなければいけない」

という意味でもありません。

髪の状態や希望する色によっては、
一つのカラー設計で全体を染めることもあります。

大切なのは、

「今、この部分の髪に何が必要なのか?」

を考えることです。

実際、
カラー剤メーカーが公開しているプロ向けレシピでも、
根元と中間〜毛先で薬剤の強さを変えるケースと、
塗り分けずに染めるケースの両方があります。

つまり、
「いつでも全部同じ」
でも、
「いつでも必ず別」
でもありません。

髪を見て決める。

これが基本だと私は考えています。

根元と毛先ではカラーの役割が違う

今回のようなカラーを、
もっと簡単に考えてみます。

根元は、
新しく伸びてきた髪です。

今回のお客様の場合、
根元には
希望する明るさと色味を作る
という仕事があります。

一方、
毛先はすでにブリーチされていて、
十分に明るくなっています。

つまり毛先には、
さらに明るくすることよりも、

「今ある明るさを利用しながら、
抜けている色味を整える」

という仕事があります。

誰にでも分かるように言うと

根元は、
「明るさと色を作りたい場所」。

毛先は、
「すでにある明るさを使って、色を整えたい場所」。

同じ頭に生えている髪でも、
やってほしい仕事が違うのです。

実例|ブリーチ履歴のある毛先をショコラへ

今回のお客様の希望は、

明るさは10〜11トーン。

色味は「ショコラ」で全体を統一。

というものでした。

施術前を見ると、
根元と毛先ではかなり状態が違います。

特に毛先には
過去のブリーチ履歴があり、
明るく色が抜けています。

ブリーチ履歴で明るく抜けた毛先と根元の状態が分かるカラー施術前の左後ろ
施術前・左後ろ。根元と、ブリーチ履歴で明るくなった毛先では状態が大きく違います。
ブリーチ履歴で明るく抜けた毛先と根元の状態が分かるカラー施術前の右後ろ
施術前・右後ろ。同じ頭でも、根元と毛先では今回のカラーに必要な役割が違います。

この毛先を見て、

「茶色にしたいなら、
茶色のカラー剤を塗ればいいのでは?」

と思うかもしれません。

ところが、
ブリーチ履歴のある髪は
それほど単純ではありません。

なぜブリーチ毛の色合わせは難しいの?

ブリーチは、
髪の中にある色素を減らして
髪を明るくします。

ただし、
変わるのは色だけではありません。

研究では、
ブリーチ処理によって
髪の表面にあるキューティクルや、
内部の構造にも変化が起こることが確認されています。

つまり、
ブリーチした毛先は
単純に

「普通の髪が明るくなっただけ」

ではありません。

髪の中に残っている色。

どこまで明るくなっているのか。

過去に何回ブリーチしたのか。

どの程度ダメージしているのか。

どんな色が残っているのか。

そこへ、
最終的にどんな色を入れたいのか。

いくつもの条件を一緒に考える必要があります。

「ショコラ」という色を作る場合も同じです

例えば、
明るく抜けた髪に
単純にブラウンを乗せれば、
必ず希望通りのショコラになるわけではありません。

髪に残っている黄色やオレンジなどの色と、
これから入れる色が混ざるからです。

絵の具を想像すると、
少し分かりやすいと思います。

真っ白な紙へ茶色を塗る場合と、
黄色やオレンジが残っている紙へ
同じ茶色を塗る場合では、
見える色が変わります。

髪も、
考え方としては似ています。

そのため、
必要に応じて反対側の色、
いわゆる
「補色」
も考えながら色を組み立てます。

ナチュラルハーブカラーの公式カラーチャートにも、
レッド、
イエロー、
ブルー、
パープルなどの色と、
補色関係を利用して色味を抑える考え方が示されています。

ただし、
ラフェ・クレールで使用している
具体的な配合比率やカラー計算は
独自の技術部分になるため公開していません。

なぜ毛先にナチュラルハーブカラーを選んだのか

ここで、
もう一つ大切なことがあります。

なぜ今回、
ブリーチ履歴のある毛先に
普通のアルカリカラーではなく、
ナチュラルハーブカラー
を選んだのか。

理由は、
今回の毛先に
「これ以上明るくする仕事」が
必要なかったからです。

今回のお客様が希望された明るさは、
10〜11トーン

毛先はすでにブリーチによって、
今回希望されている10〜11トーンを作るうえで
十分な明るさがありました。

つまり毛先に必要だったのは、
さらに明るくすることではありません。

今ある明るさを利用しながら、
抜けている色を補い、
ショコラという色味へ整えること。

これが、
今回の毛先に必要な仕事でした。

ナチュラルハーブカラーの特徴

メーカー公式では、
ナチュラルハーブカラーは
アルカリ剤と過酸化水素を使用しないカラーとして紹介されています。

そのため、
髪をさらに明るくする
「トーンアップ」はできません。

でも今回の毛先は、
すでに今回の希望色を作るために十分な明るさがあります。

だから私は、
この特徴が今回の毛先に合っていると考えました。

なお、ナチュラルハーブカラーにはジアミンが含まれています。
「天然成分が多い=アレルギーの心配がない」という意味ではありません。
メーカーも使用前の皮膚パッチテストを案内しています。

誰にでも分かるように言うと、

もう十分に明るい髪を、
もう一度明るくする必要はない。

ということです。

必要なのは、
明るさを作ることではなく、
色を整えることです。

もう一つの理由は「色を組み立てられること」

ナチュラルハーブカラーには、
ブラウンやベージュだけでなく、
レッド、
オレンジ、
イエロー、
グリーン、
ブルー、
パープルなどの
ニュアンスカラーがあります。

メーカー公式でも、
補色関係を利用して
不要な色味を抑える考え方が示されています。

これは、
今回のようなブリーチ履歴のある毛先では
とても重要です。

ブリーチした髪には、
黄色やオレンジなど、
その時の髪によって
さまざまな色が残っています。

そこへ、
ただ「茶色」を塗れば
必ずショコラになるわけではありません。

今残っている色を見て、
必要な色を足し、
いらない色を抑える。

そのため私は、

「完成された色を選ぶ」
というより、
「その毛先に必要な色を組み立てる」

という考え方で施術しています。

ここは大切なので補足します

ナチュラルハーブカラーが
すべての髪に一番良い、
という意味ではありません。

髪を明るくしたい場合には、
アルカリカラーだからできる仕事があります。

今回は、
毛先にすでに十分な明るさがあり、
「明るくすること」より
「色を整えること」が必要だったため、
私はナチュラルハーブカラーが
この毛先には適していると判断しました。

そして、
この考え方こそが
カラサポで大切にしている

「必要なところに、
必要な役割だけを与える」

という考え方につながっています。

ナチュラルハーブカラーの製品特徴や色設計については、
メーカー公式情報も参考にしています。


ナチュラルハーブカラー公式|製品の特徴


ナチュラルハーブカラー公式|カラーチャート・補色について

今回、根元と毛先をどう分けたのか

今回の施術では、

根元

ナシードカラーを使用。

希望する10〜11トーンへ向けて、
根元に必要な明るさと色味を作ります。

根元には
「明るさを作る」という役割があります。

毛先

ナチュラルハーブカラーを使用。

毛先はすでにブリーチによって、
今回希望されている10〜11トーンを作るうえで
十分な明るさがあります。

そのため、
さらに明るくすることを目的にするのではなく、
現在の明るさを利用しながら
ショコラの色味へ整えていきます。

毛先には
「明るさを作る」より、
「色を整える」という役割を持たせています。

ここが、
今回一番伝えたいところです。

根元と毛先までカラーする。

でも、根元と毛先へ同じ仕事をさせるわけではない。

同じ頭だからといって、
同じ薬剤、
同じ強さ、
同じ考え方でなければならない理由はありません。

仕上がり|10〜11トーンのショコラへ

仕上がりがこちらです。

根元と毛先でカラー方法を分けながら、
全体では
10〜11トーンのショコラ
として見えるように整えています。

根元はナシードカラー、毛先はナチュラルハーブカラーで10〜11トーンのショコラに整えた左後ろの仕上がり
施術後・左後ろ。根元はナシードカラー、毛先はナチュラルハーブカラーで色を整えています。
根元とブリーチ履歴のある毛先を別のカラー設計で10〜11トーンのショコラに整えた右後ろの仕上がり
施術後・右後ろ。根元と毛先を別々に考えながら、全体の色味をショコラへ統一しています。

写真を見ると、
明るく抜けていた毛先が
全体の色へなじんでいることが分かると思います。

ただ暗くしたかったわけではありません。

希望は、
10〜11トーンという明るさを残したショコラ
です。

暗くしすぎても違います。

明るすぎても違います。

赤すぎても、
黄色すぎても、
今回の希望とは違います。

だからこそ、
現在の毛先の状態を見て
色を組み立てています。

ブリーチ履歴のある毛先を根元と別のカラー設計で10〜11トーンのショコラに整えたビフォーアフター
今回のビフォーアフターを見やすくまとめた比較用デザインです。施術状態の確認には、上に掲載している元の実写真4枚をご覧ください。

「難しいカラー」とはどういう意味?

今回のような、
ブリーチ履歴のある毛先を
明るさを残しながら自然なブラウン系へ整える施術は、
判断することが多いカラーです。

ただし、

「できる美容師がほとんどいない」

とまで私は言いません。

何%の美容師ができるのかを調べた
信頼できる統計があるわけではないからです。

一方で、
技術的に考えることが多いのは事実です。

例えば、

・現在の明るさ

・ブリーチの回数や履歴

・残っている黄色やオレンジなどの色

・毛先のダメージ状態

・どのくらい色が入りやすい状態なのか

・希望する最終的な明るさ

・希望色を作るために必要な色と補色

などを同時に考えます。

研究でも、
ブリーチによって毛髪の表面や内部構造が変化することが確認されています。

また、
カラーを繰り返すことによって、
キューティクル表面の変化や
髪の物理的な性質に変化が生じることも報告されています。

そのため、
ブリーチ履歴のある毛先を
単純に

「今の色が明るいから、茶色を足せばいい」

とだけ考えるのではなく、
髪の履歴まで見て判断する必要があります。

カラサポで大切にしている考え方

今回の実例は、
ラフェ・クレールで行っている
カラサポの考え方が分かりやすく出ています。

カラサポでは、

必要なところに、
必要な役割だけを与える。

ということを大切にしています。

毛先までカラーはします。

でも、

「毛先までカラーする」

ことと、

「根元と同じアルカリカラーを
毎回毛先まで重ねる」

ことは、
私の中では同じではありません。

根元には根元の役割。

毛先には毛先の役割。

そして今回のように、
過去のブリーチ履歴があるなら
その履歴も含めて考える。

一回のカラー直後だけではなく、
次回、
半年後、
数年後の毛先まで考える。

それが、
カラサポの中心にある考え方です。

白髪染めでも考え方は同じ?

今回のお客様は
おしゃれ染めでした。

では、
白髪染めには関係がないのでしょうか。

私はそうは考えていません。

白髪染めでも、
根元と毛先では状態が違います。

例えば、
根元には新しく伸びてきた白髪があります。

そこには、
白髪を染めるという仕事があります。

一方、
すでに何度も染められている毛先は、
白髪をもう一度ゼロから染める場所ではありません。

色が抜けているのか。

明るさは足りているのか。

今回、本当にアルカリによる明るさが必要なのか。

そこを考えることが大切です。

つまり、

白髪染めだから毎回、
根元から毛先まで同じ薬剤でなければならない、
というわけではありません。

ただし、
毛先の状態や希望色によっては
同じ薬剤設計が適している場合もあります。

だからこそ、
決めつけずに髪を見ます。

以前の記事でも「根元と毛先の履歴」について解説しています

白髪染めを繰り返した時に、
なぜ毛先ほどダメージが重なりやすいのかについては、
こちらの記事で詳しく説明しています。


白髪染めを繰り返すと毛先がパサパサ・チリチリするのはなぜ?

「できるだけ髪を傷ませずカラーを続ける」
というカラサポ全体の考え方については、
こちらの長期症例もご覧ください。


髪をできるだけ傷ませずカラーを続けるには?50代女性を3年間追った実例

まとめ|今の髪に必要なことを考える

根元と毛先。

同じ人の髪ですが、
これまで経験してきたことは違います。

今回のお客様も、
根元とブリーチ履歴のある毛先では
状態が大きく違いました。

そこで、

根元はナシードカラー。

毛先はナチュラルハーブカラー。

それぞれに役割を分け、
希望する
10〜11トーンのショコラ
へ整えました。

大切なのは、

「何を塗るか」だけではなく、
「なぜ、その部分にそれを使うのか」

だと思っています。

今日だけきれいに染まればいいのではなく、
これから先もカラーを続ける髪だからこそ、
毛先の未来まで考える。

ラフェ・クレールでは、
その考え方を大切にしています。

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ブリーチ、
白髪染め、
縮毛矯正など、
これまでの髪の履歴が複雑な方も、
まず現在の髪を確認します。

できること、
難しいことを分けたうえで
施術方法をご提案します。


美容師の方へ|カラサポについて

今回のようなカラーでは、
単純に色番号を一つ選ぶだけではなく、
髪の明るさ、
残っている色、
履歴、
希望色を見ながら
判断する必要があります。

カラサポでは、
こうした複雑なカラー計算や判断の一部を
仕組みにしていく開発も続けています。

美容師の感性や最終判断をなくすのではなく、
複雑な計算部分を支え、
スタッフでも判断しやすくしていく。

それが、
カラサポ事業の目的の一つです。


美容師向け「カラサポ」について詳しく見る


この記事を書いた美容師

La Fee Claire(ラフェ・クレール)代表。

20歳から美容師として、
カラー、
くせ毛、
縮毛矯正、
年齢による髪質変化と向き合ってきました。

カラーでは、
一回の仕上がりだけを見るのではなく、
次回来店時、
半年後、
数年後の毛先まで確認しながら
施術方法を検証しています。

今回掲載した写真も、
実際にラフェ・クレールで施術した
お客様の記録です。

参考にした一次情報・毛髪研究

今回の記事では、
実際のお客様の施術記録と、
メーカーが公開しているプロ向け情報、
毛髪研究を分けて確認しています。

・ナプラ公式「NASEED COLOR」製品情報・プロ向けカラーレシピ

・ナチュラルハーブカラー公式「PRODUCTS」「お客様ご提案フロー」

・The physical and chemical disruption of human hair after bleaching – studies by transmission electron microscopy and redox proteomics

・Quantifying the effects of repeated dyeing: Morphological, mechanical, and chemical changes in human hair fibers

なお、
研究で分かっている一般的な毛髪の性質と、
ラフェ・クレールで実際のお客様を見ながら行っているカラー判断は、
同じものとして扱わないよう区別して記載しています。