くせ毛で髪が広がると、
「量が多いから、もっと梳いてほしい」と感じることがあります。
実際に美容室でも、毛量を減らすことで扱いやすくなる髪はあります。
ただ、長くくせ毛のお客様を担当してきて感じるのは、
「広がっている=髪の量が多い」とは限らないということです。
むしろ髪質によっては、量を減らしすぎたことで毛先が軽くなり、
以前より広がりやすく感じることもあります。
くせ毛が広がる原因は「毛量」だけではありません
髪が膨らんで見えると、どうしても「髪が多い」と考えたくなります。
でも実際に髪を見ていくと、広がり方にはいくつもの違いがあります。
- もともとの髪のうねりやねじれ
- 乾燥しやすい髪質
- カラーや縮毛矯正など、これまでの施術履歴
- 根元からの生え方や毛流れ
- 髪の長さやヘアスタイル
- 実際の毛量
こうしたものが重なって、髪が大きく見えていることがあります。
そのため私は、最初から
「広がっているから梳く」とは考えません。
まず、何が原因で広がっているのかを見る。
ここから毛量調整を考えることが大切だと思っています。
なぜ、梳きすぎると広がることがあるのか
毛量調整をすると、髪の中に短い毛と長い毛ができます。
適切に使えば、重さを取ったり、動きを作ったり、
スタイルを扱いやすくするためにとても有効な技術です。
一方で、くせや乾燥が強い髪を必要以上に軽くすると、
それまで髪を落ち着かせていた重さまでなくなることがあります。
毛先の厚みが少なくなり、
短くなった髪がそれぞれ動くことで、
結果としてパサつきや広がりが目立ちやすくなる場合もあります。
だから問題なのは、
「梳きばさみを使うこと」そのものではありません。
どの髪に、どこから、どのくらい量を取るのか。
そこを髪質やヘアスタイルに合わせて考えることが重要です。
梳きばさみが悪いわけではありません
以前の私は、乾燥しやすいくせ毛に対して
「梳きばさみは使わない方がいい」と強く考えていた時期もありました。
でも、実際にさまざまな髪を担当していくと、
それほど単純ではありません。
髪質やスタイルによっては、
梳きばさみがとても良い仕事をしてくれることもあります。
例えば、
- 重さを少し取りたい
- 髪に動きを出したい
- 硬く見えるスタイルを柔らかく見せたい
- 部分的に毛量を調整したい
こうした場合には有効です。
大切なのは道具の名前ではなく、
その髪に対して何のために使うのかです。
「量を減らす前」に私が確認していること
くせ毛のお客様をカットするとき、
私は毛量だけを見ているわけではありません。
実際には、
- どこから髪が膨らんでいるのか
- 根元の生え方はどうなっているのか
- くせが強く出ている場所はどこか
- 毛先に十分な厚みが残っているか
- 過去に梳かれすぎていないか
- カラーや縮毛矯正による履歴があるか
- 普段どのように乾かしているか
などを見ながら判断しています。
同じ「広がる」という悩みでも、
原因が違えばカットの考え方も変わります。
生え方が原因で広がっていることもあります
もう一つ、私が大切にしているのが根元の生え方です。
髪が重なったり、根元の毛流れがぶつかったりすることで、
実際の毛量以上に膨らんで見えることがあります。
この場合、単純に毛先の量を減らしても、
根元の状態そのものは変わりません。
ラフェ・クレールでは必要に応じて、
カットだけでなくヘアリセッターを組み合わせて
根元の毛流れも確認します。
くせ毛のカットで一番大切だと考えていること
私がくせ毛のカットで一番避けたいのは、
「量が多く見えるから、とりあえず減らす」という考え方です。
毛量を減らすことが必要な髪もあります。
反対に、毛先の厚みを残した方がまとまりやすい髪もあります。
生え方を見た方がいい場合もありますし、
カットだけではなく縮毛矯正を選んだ方が扱いやすくなる場合もあります。
方法を先に決めるのではなく、
今の髪がなぜ広がっているのかを先に考える。
長くお客様の髪を担当する中で、
私はこの順番を大切にするようになりました。
ラフェ・クレールの髪質改善カット
ラフェ・クレールの髪質改善カットでは、
単純に髪を軽くすることを目的にはしていません。
髪質、くせ、生え方、骨格、これまでのカット履歴を確認しながら、
その方が日常で扱いやすい形を考えていきます。
「いつも量を減らしているのに、しばらくすると広がる」
「毛先がスカスカになりやすい」
「くせ毛だから短くできないと思っている」
そんな方には、
一度“毛量以外の原因”も含めて髪を見てみる価値があると思います。
中津市でくせ毛や髪の広がりにお悩みの方へ
くせ毛だから必ず梳いてはいけないわけでも、
梳けば必ず収まるわけでもありません。
大切なのは、その方の髪を実際に見て、
広がっている理由を一つずつ確認することです。
昔書いたこの記事では、
「梳きばさみはNG」とかなり強い言い方をしていました。
その後も多くのお客様の髪を担当してきて、
今はもっと髪質や状態によって判断を変えることが大切だと考えています。
これからも、実際のお客様の髪から学びながら、
より扱いやすく、ヘアスタイルを楽しめる方法を考えていきます。
ラフェ・クレール
和田 耕治