「昔は、こんな髪じゃなかったんです。」
私は、この言葉を軽く聞き流さないようにしています。
20代、30代の頃は、それほど癖を感じなかった。
昔は普通にカットするだけでまとまっていた。
それなのに、年齢とともに少しずつうねりが強くなった。
毛先が広がるようになった。
美容室に行っても、以前のようにまとまらなくなった。
そんな髪の変化で悩んでいる方は、実際にいらっしゃいます。
今回ご紹介するお客様も、そのお一人です。
10年間通っていた美容室から、当店へ来られました
このお客様には、約10年間通っていた美容室がありました。
ところが、少しずつ髪がまとまりにくくなり、
最後には担当していた美容師さんから、
「自分では対応が難しくなってきたので、ほかを探してください」
と伝えられたそうです。
10年間も通った美容師さんからそう言われれば、
悲しいですよね。
お客様も、その美容師さんに対して、
少し悪い印象を持ってしまっていました。
でも私は、実際に髪を見て違うことを感じました。
カットラインや、それまでの施術の跡を見ると、
とても丁寧で、繊細な仕事をする美容師さんだったことが伝わってきたからです。
私はまず、そのことをお客様へお伝えしました。
「今までの美容師さん、とても丁寧に仕事をされていますよ」
と。
詳しく話を聞いていくと、
10年ほど前は、その美容師さんをとても気に入っていたそうです。
ところが、少しずつ髪のまとまりが悪くなり、
最近では美容室へ行くたびに、
「まとまらん」と伝えていたそうです。
毎回そう言われ続ければ、
美容師だって自信をなくします。
私には、その美容師さんの気持ちがよく分かりました。
髪質が年齢とともに変わっていくことは、
美容師にとっても本当に難しい問題だからです。
2025年3月、ご来店当初の髪です

私が気になったのは「昔はまとまっていた」という言葉でした
今回、お客様は縮毛矯正を考えていませんでした。
そのため私は、
「この髪がどこまで変わるのかは、実際にやってみないと分かりません」
とお伝えしました。
その中で、私が特に気になっていた言葉があります。
「昔はまとまっていた」
という言葉です。
生まれた時からずっと、
今のような強い癖があったわけではない。
20代、30代の頃は、それほど困っていなかった。
それなのに、
年齢とともに少しずつ髪が変わってきた。
それなら、
今見えている癖だけを見て、
「もともとの癖毛だから仕方ない」
と決めつけない方がいいのではないか。
私はそう考えました。
年齢とともに髪質そのものが変化したのか。
これまで積み重なったダメージによって、
髪がまとまりにくくなっているのか。
あるいは、
いくつかの原因が重なっているのか。
まずは実際に髪を触り、
カットした時にどのような反応が出るのかを見ることにしました。
最初に行ったのは「髪質改善カット+カラサポ」です
今回行ったメニューは、
髪質改善カット+カラサポです。
今回のお会計は、
13,200円(税込)でした。
今回は縮毛矯正をして、
薬剤の力で真っすぐにしたわけではありません。
まずカットをして、
今の髪がどこまで動くのか。
どこまでまとまりが変化するのか。
その反応を確認します。
私は、
髪を見ただけですべてが分かるとは考えていません。
特に、
「若い頃はこんな髪ではなかった」
という方の場合は、
実際に施術してみなければ分からないことがあります。
カットした時の髪の反応を見る。
仕上がりを見る。
そして、その後の経過を見る。
そうやって一つずつ確認していきます。
初回の施術を終えた時、
私はある程度の手応えを感じました。
「もしかしたら、この髪はもっと変わるかもしれない」
そう感じました。
そして約半年後、髪はここまで変化しました

画像を見比べていただくと、
変化が分かりやすいと思います。
3月に見られた大きなうねりや広がりが、
9月にはかなり落ち着いています。
今回の経過では、
縮毛矯正を行って髪を真っすぐにしたわけではありません。
もちろん、
同じ施術をすれば誰でも同じような結果になる、
という意味ではありません。
ここで大切なのは、
「その癖は、なぜ今の状態になったのか?」
ということです。
3月と9月を並べて比較すると分かります

私がこの研究を始めた、本当の理由があります
私が年齢による髪質の変化を本気で研究するようになったのには、
理由があります。
今から10年以上前。
まだ私が今ほど技術も知識もなかった頃から、
長く担当させていただいていたお客様がいました。
スタイリストとして未熟だった頃から、
ずっと来てくださっていたお客様です。
もともとは、
とても髪質のきれいな方でした。
ところが年齢を重ねるにつれて、
少しずつ髪が変わっていきました。
癖が強くなり、
以前のように、
うまくヘアスタイルを作れなくなっていったんです。
当時の私は、
その変化に対応するだけの知識も技術もありませんでした。
そして、そのお客様は来店されなくなりました。
最後に言われた言葉を、
今でも覚えています。
「加齢毛の辛さ分かる?」
悔しかったです。
長く担当させてもらっていたのに、
何もできませんでした。
この経験が、
私が髪質の変化を本気で追い始めたきっかけです。
「同じ悩みで苦しんでいる人を、
いつか改善させて笑顔にしたい」
そう思いました。
そこから必要な技術を学び、
毛髪について勉強し、
実際のお客様の髪の変化を長い時間をかけて見続けてきました。
10年以上たった今も、
研究は終わっていません。
長く通ってくださるお客様の大切な時間と髪を見させていただきながら、
何が髪質の悪化につながるのか。
何をすると状態が変わるのか。
一人ひとりの経過を追いながら、
現在も研究と検証を続けています。
だから今回、
以前このお客様を10年間担当していた美容師さんの無念も、
私にはよく分かりました。
簡単な問題ではないからです。
私は「癖毛」を、すべて同じものとは考えていません
見た目には同じような癖に見えても、
その背景は同じとは限らないと考えています。
私が10年以上、
実際のお客様の髪を見続ける中で、
特に重要だと考えているのは次の違いです。
・もともとの生え方や毛髪の形による癖
・カラーや熱などのダメージが重なり、毛髪がまとまりにくくなった状態
・若い頃にはなかったのに、年齢や体の変化とともに現れてきた髪質の変化
さらに私は、
長年の観察から、
髪だけではなく、
頭皮や毛包の環境、
血流を含めた体側の状態も髪質変化に関係している可能性があると考えています。
ここは今も検証を続けている、
私自身の大切な研究テーマです。
ただし、
これは美容師として長期間お客様の髪を観察してきた中での研究と考察です。
ラフェ・クレールは医療機関ではありませんので、
医学的な原因を診断するものではありません。
また、
具体的な判断方法や技術、
施術理論については、
当店独自のノウハウのため公開していません。
「昔と髪が違う」という感覚を、私は大切にしています
私はこれまで長くお客様を担当する中で、
髪質が大きく変化するケースを何度も見てきました。
例えば、
昔は真っすぐだったのに、
閉経前後から急に強いうねりが出た方。
治療中に、
それまで真っすぐだった髪が強くカールするようになった方。
そして治療が落ち着いた後、
再び以前に近い髪へ戻っていった方。
もちろん、
一人ひとり原因は違います。
ただ、
長く同じお客様を担当している美容師だからこそ、
数年前とはまったく違う髪が生えてくる場面を見ることがあります。
だから私は、
「昔と髪が違う気がする」
というお客様の感覚を、
簡単に思い込みとは考えません。
急激な脱毛、
頭皮の異常、
治療に伴う変化などがある場合は、
美容室だけで判断せず、
必要に応じて医療機関へ相談することも大切です。
髪質改善は「カットだけ」では完成しないと考えています
ここは、
ラフェ・クレールの髪質改善でとても大切にしている部分です。
私は、
髪質改善をカット技術だけの問題とは考えていません。
どれだけカットでまとまりを良くしても、
その後のカラーや毎日の扱い方で髪へ負担を積み重ねれば、
また広がりやまとまりにくさが出てきます。
逆に、
今の髪に合ったカットを行い、
カラーの方法を見直し、
自宅で必要なケアを続ける。
この組み合わせができると、
髪が良い方向へ動く可能性が高くなると私は考えています。
私の髪質改善には「4つの要素」があります
分かりやすく数字で表すなら、
私の中では髪質改善を4つ分の要素として考えています。
髪質改善カット 1
カラサポ 2
ホームケア 1
という考え方です。
つまり、
私が髪質改善を考える上では、
カラーの部分を半分ほどの重要度で見ています。
カットだけが上手くいっても、
カラーによる負担が繰り返されれば、
髪質改善は安定しません。
逆に、
4つの要素すべてを完璧にできなくても、
そのうち3つを良い方向へ持っていければ、
改善の可能性が見えてくるケースがあります。
今回のお客様も、
髪質改善カットだけではありません。
カラサポを一緒に続けていることが、とても重要です。
特に重要なのが「カラーの方法」です
40代以降になると、
白髪染めを定期的に続けている方も少なくありません。
カラーそのものをやめることができれば簡単、
という話ではありません。
白髪が気になる。
髪色も楽しみたい。
だからカラーは続けたい。
それは当然だと思います。
だからこそ私は、
「カラーをやめる」のではなく、
「カラーのやり方を考える」
ことが大切だと考えています。
髪質改善を続けたいのに、
毎回のカラーで毛先へ必要以上の負担を重ねてしまえば、
カットで整えた髪も少しずつまとまりにくくなってしまいます。
そこでラフェ・クレールでは、
必要なカラーを続けながら、
毛先への負担をできるだけ増やさないことを考えた
独自のカラーシステム
「カラサポ」
を取り入れています。
ホームカラーを続けたままの髪質改善は、私は難しいと考えています
ここは、
少し厳しく聞こえるかもしれません。
でも、
私が10年以上お客様の髪の変化を見続けてきた中では、
ホームカラーを繰り返している状態のまま髪質改善を安定させることは、非常に難しい
と考えています。
ラフェ・クレールでは、
ホームカラーを継続したままの状態で
「髪質を本気で改善していく」という考え方は基本的にしていません。
理由は単純です。
美容室で髪を良い方向へ整えても、
次のホームカラーで毛先へ負担を重ねてしまえば、
また髪の状態が崩れてしまうからです。
それでは、
良くする作業と悪くする作業を同時に続けることになってしまいます。
だから私は、
本気で髪質を良い方向へ持っていきたい方には、
カットだけではなく、
普段のカラー方法まで一緒に見直していただきたいと考えています。
なぜ「カラサポ」が髪質改善に必要なのか
カラサポは、
単に髪を染めるためだけのメニューではありません。
ラフェ・クレールでは、
髪質を長い目で考えるための大切な施術の一つとして位置づけています。
髪質改善カットで、
今ある髪のまとまりを整える。
カラサポで、
定期的に行うカラーによる毛先への負担をできるだけ増やさないように考える。
そして、
自宅でのホームケアで、
美容室で整えた状態をできるだけ維持してもらう。
この3つを別々にするのではなく、
一つの髪質改善として考えています。
その中でも私は、
カラサポを外して髪質改善を考えることはできません。
特に、
定期的に白髪染めやカラーを続けている方ほど、
ここは重要だと考えています。
カラサポも、現在進行形で検証を続けています
カラサポについても、
「なんとなく良さそうだから使っている」
というわけではありません。
実際のお客様の髪を長期間見ながら、
繰り返しカラーを行った時に髪がどう変化するのか。
毛先の状態はどうなるのか。
まとまりはどう変わるのか。
写真や経過を残しながら、
現在も検証を続けています。
カラサポについては、
実際に繰り返して検証した比較画像もあります。
こちらは別の記事で、
実際の写真と経過を使いながら詳しくご紹介していきます。
「きれいになりました」
という写真だけではなく、
なぜその方法を選んだのか。
どんな変化を見ているのか。
どんな場合には向かないのか。
そこまで、
できるだけ分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。
「昔はこんな髪じゃなかった」は、とても大切な情報です
私がカウンセリングで知りたいのは、
今の髪だけではありません。
20代の頃はどうだったのか。
30代ではどうだったのか。
いつ頃から変わったと感じたのか。
私は、
こうした「髪の履歴」をとても大切にしています。
特に、
「若い頃はもっとまとまっていた」
「昔はこんな癖はなかった」
という方は、
現在の見た目だけで判断しないようにしています。
また、
根元にはそれほど強い癖がないのに、
毛先だけが広がってまとまらない方もいます。
こうした場合は、
カットだけではなく、
今までどんなカラーを続けてきたのか。
自宅でどのように髪を扱っているのか。
そうした部分まで一緒に考える必要があります。
すべての癖毛が、カットだけで真っすぐになるわけではありません
ここは、とても大切なので書いておきます。
すべての癖毛を、
カットだけで真っすぐにできるわけではありません。
もともとの毛髪そのもののねじれが強いタイプなど、
同じ方法では真っすぐにならないケースもあります。
必要に応じて、
縮毛矯正や別の施術を検討した方が良い場合もあります。
逆に、
見た目にはかなり強い癖があっても、
「若い頃はこんな髪じゃなかった」
という方で、
経過を見ると大きく変化したケースも実際にあります。
60代のお客様で、
かなり強くカールしていた方から、
「私の髪は昔、こんなにくるくるしていなかった」
と聞いたことがあります。
その言葉を手がかりに経過を見ていったところ、
結果としてかなり真っすぐな状態へ変化したケースもありました。
だから私は、
現在の見た目だけで決めつけないようにしています。
まず今までの髪の歴史を聞く。
実際にカットして反応を見る。
カラーの履歴を見る。
ホームケアも確認する。
その後の経過を見る。
そこから次の方法を考える。
それが、
現在の私のやり方です。
「年齢だから仕方ない」と、最初から諦めなくてもいいかもしれません
昔は、こんな髪じゃなかった。
若い頃は、もっとまとまっていた。
最近になって急に広がるようになった。
そう感じている方は、
カウンセリングの時にぜひ教えてください。
その一言が、
現在の髪を考える大切な手がかりになることがあります。
必ず改善できる、
とは言いません。
まず実際に髪を見て、
触って、
カットした時の反応を確認します。
そして、
カラーの状態やホームケアも含めて、
その方の髪に合った方法を一緒に考えていきます。
私は、
あの日のお客様から言われた、
「加齢毛の辛さ分かる?」
という言葉を忘れていません。
同じ悩みで苦しんでいる方を、
一人でも笑顔にできるように。
これからも研究と検証を続けていきます。
中津市の美容室 ラフェ・クレール
ラフェ・クレールでは、
一人ひとりの髪の状態に合わせて、
髪質改善カット
カラサポ
ホームケア
そして必要な方には、
縮毛矯正
まで含めて施術方法を考えています。
髪質改善カットだけを行えば、
すべてが解決するとは考えていません。
特にカラーを続けている方は、
どのようにカラーを続けていくか
がとても重要です。
「昔はこんな髪じゃなかった」
「最近、髪が広がるようになった」
「白髪染めは続けたいけれど、髪もきれいにしていきたい」
そんなお悩みがありましたら、
現在の髪だけではなく、
今までの髪やカラーの履歴も含めてお聞かせください。
La Fee Claire(ラフェ・クレール)
大分県中津市の美容室
ご予約・お問い合わせは、
0979-53-9922までお願いいたします。
この記事を書いた美容師
La Fee Claire(ラフェ・クレール)代表。
20歳から美容師として、
お客様の髪と向き合ってきました。
特に、
年齢とともに変化する髪質、
くせ毛、
カラーによる毛先への負担について、
長期間のお客様の経過を見ながら、
10年以上研究と検証を続けています。
髪質改善を、
カットだけの問題として考えるのではなく、
カラーやホームケアまで含めて考えることを大切にしています。